遅すぎるプレビュー。。。
まさか降格の恐怖を、今年もこの時期に味わうことになるとは・・・
体調崩し、弱すぎるガンバ大阪の採点どころではない日々を過ごしておりました。
ただ試合から1週間が経ち、他チームの状況などを知れば知るほど、残り2試合が怖くなります。
しかし逃げることはできません。
まずは現実を知るべく、広島戦を前に体にむち打ち、福岡戦を振り返ってみました。
戦評
ダワン、ネタ(イスラエル代表へ合流してますが・・・)が累積警告、アラーノ、ジェバリが負傷で、前線のメンツは大きく変わったこの試合。
鈴木武蔵が7か月ぶり先発で1トップに入り、右ウイングにはまさかの半田。
これもやはり今のチームが強度不足であることを、ポヤトスも気づいている証明でしょうか。
しかし守備時は半田が右のウイングバックまで下がり、5バックを形成する可変システムで臨みました。
なぜこんなややこしいことをするのか。
1年を通じ、DFラインのメンバーを固定できていないガンバは、誰かが出たスペースを誰かが埋める、といったオートマティズムがかなり弱い部分があります。
さらにダブルボランチではなく、アンカーのシステムを採用していることもあり、センターバックが引っ張り出された際にゴール前がスカスカに。
その穴を埋めるための苦肉の策が、この可変型5バック。
上のように、一列下がった位置の選手(紺野)にCB(ディエゴ)が出た際も、4バックで守り続けることができる利点がありました。
前半、最前線の武蔵が守備のスイッチをしっかりと入れることで、守備からリズムを作った中で、11分にセットプレーから先制。
さらに攻撃のリズムも生まれ、2点目のチャンスも何度かありました。
しかし後半開始、FWウェリントンを投入した福岡に、あっさりと追いつかれます。
きっかけは右サイド深くで与えたスローイン。
スローインは投げる選手がひとり、ピッチの外にいるわけですから、本来は守る方が数的有利(11対10)になるはず。
この時、右サイドで半田、山本のふたりが、ボールを受けようとする福岡MF前、スローインを行ったMF前嶋との2対2で捕まえきれませんでした。
本来ならしっかりと人を見ていれば、右サイドの囲みを簡単に突破されるわけはないのですが、この時はボールを奪えると判断した半田が不用意にスライディングし、そのこぼれ球が福岡に。
カバーに出た福岡の背中を、山岸に取られ、中央でフリーの紺野からのダイレクトパスからあっさりと決められました。
この失点で落ち込んでしまうのが、今年のガンバ大阪。
ウェリントンを起点とした福岡の攻撃に押し込まれ、後半はしのぐ時間帯に。
井手口のセカンドボール回収にも手を焼き、押し込まれる時間帯が続いてしまいます。
それでも前述の守備で何とか耐えしのぎ、宇佐美の投入で流れを変えようとした矢先の80分。
ディエゴのパスミスから、ショートカウンターを受けると、黒川が紺野を倒してPKを献上。
絶対負ける流れやん・・・
というPKでしたが、山岸のキックは東口がストップ!!
これはまさか、ミラクルで勝てる流れ!?
といったところで、負けるのが今のガンバ大阪。
後半44分。
右サイドからのクロスに、宇佐美が頭でわずかに触れたことでコースが変わり、ディエゴが届かず。
これをルキアンに決められ、1-2で今季2度目の5連敗となりました。
採点&寸評
2023 J1リーグ第32節 ホーム・アビスパ福岡戦(11月11日) | |||||
名前 | 先発 | サブ | 採点 | 寸評 | |
GK | 東口順昭 | 〇 | 6 | タイミング完璧のPKストップも勝利にはつながらず。不憫なり。 | |
石川慧 | △ | ||||
市川 曉記 | |||||
DF | 福岡将太 | 〇 | 5 | 右SB兼右CBの難しいタスク。しかし1失点目、山岸に出し抜かれた対応にはまだまだ課題ありか・・・。 | |
半田陸 | 〇 | 4.5 | 右WB兼右FWの難しいタスク。後半開始の失点は、スローイン時にやや集中力を欠いて無謀なタックルが相手にこぼれたのが痛恨。 | ||
藤春廣輝 | |||||
三浦弦太 | 〇 | 5.5 | 守備の力強さは頼もしいんですが、攻撃時の無力さは相変わらず。 | ||
高尾瑠 | △ | ||||
佐藤瑶大 | |||||
権敬源 | 〇 | 5 | 先制ゴールは大きかったですが、PKにつながった不用意なパスミス、そして不運とはいえルキアンを空けた最後のマーク。責任重大。 | ||
黒川圭介 | 〇 | 4.5 | PK与えたミスなど守備の軽さ露呈。攻撃面のプラスを、守備の拙さが上回ってしまっています。 | ||
柳沢亘 | △ | ||||
江川湧清 | |||||
中野伸哉 | △ | ||||
倉田秋 | 〇 | 5 | 先制点アシストのフリック、終盤まで足を止めない運動量と持ち味は発揮。しかしキックの質は相変わらず低い。 | ||
福田湧矢 | |||||
ネタ・ラヴィ | |||||
塚元大 | |||||
ダワン | |||||
杉山直宏 | |||||
山本悠樹 | 〇 | 5.5 | CKで先制点演出、食野への完璧な空間待ち合わせの浮き球ラストパスと持ち味は発揮。ただ強度の物足りなさはやはりあります。 | ||
中村仁郎 | |||||
アラーノ | |||||
石毛秀樹 | 〇 | 5 | 気の利くプレーは多いも、やはり身体能力の不足から来る物足りなさはぬぐえず。シュートのうまさまで持ち込めません。 | ||
FW | 宇佐美貴史 | △ | 4 | とうとうスタメン落ちし、切り札として投入も失点に絡む悲劇。どう使えばいいのか、もはやわかりません。 | |
食野亮太郎 | 〇 | 5.5 | 技術、強度、闘志を備え、あと一歩の部分も。しかし攻撃陣の核として結果を残してもらわないと、勝てません。 | ||
鈴木武蔵 | 〇 | 5.5 | 7か月ぶり先発で前線の起点に。守備のスイッチャーとしても機能しましたが、シュートには絡めず。 | ||
ジェバリ | |||||
山見大登 | △ | ― | 時間短く採点なし。 | ||
唐山翔自 | △ | ― | 時間短く採点なし。 | ||
監督 | ダニ・ポヤトス | 4.5 | 戦力欠く中で苦しいでしょうが…交代を見極めるセンスのなさは、1年通じて変わっていない気もします。 |
あとがき
今のガンバの問題点は、もはやひとつ、ふたつではありません。
頼りになるスコアラーも、崩されても体を張って守ってくれるセンターバックも足りなければ、相手を上回る運動量や気迫もなし。
ボールの動かしで相手を上回る、という時間が長いというのが唯一のストロングでしょうが、これも相手がギアを上げてくれば、とたんに受け身に回ってしまいます。
残り2試合は、エディオンスタジアムのラストマッチとなる広島と、悲願のJ1初優勝を狙う神戸戦。
勝てるイメージは湧いてこない、というのが本音です。
ただ可変型の5バックと、しっかり走れる選手をそろえた前線のメンバーをそろえ、さらにアラーノ、ダワンと強度を出せる選手が戻れば、簡単に失点はしないのでは、というイメージも。
残り2試合、勝ち点2を積めば自力で残留が決まります。
格好悪くても、泥臭くても結構。
苦しい日々が続きますが、最後まで見届けましょう。
きょうも最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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