前書き
ああ、やめて。
そんな。
そこだけは。
ああ。
終わった直後は、むしろ感情は無でした。
そして無言で駅へ向かい、無言でモノレールと地下鉄を乗り継ぎ、自宅へ。
いつもなら酒を飲んで、となるのですが、なぜかこの日はシラフでもう1試合見てみよう、となりました。
いい試合でした。
あの2つの瞬間以外は。
もはや悪口を書き綴るダービー戦評にも飽きました。
こんなんとか、こんなんとか。
この冷静さは、もはや負け慣れているのでしょうか。
その事実に身震いしますが、振り返ってみます。
戦評 なぜガンバは試合を優位に運べたのか
システムはともに4-3-3。
どちらのチームもボールを握って相手を押し込みたい、という狙いがあったとは思いますが、序盤はセレッソにミスがビルドアップのミスが出たことで、ガンバがリズムをつかんだ印象でした。
ショートカウンターが何度かあり、ジェバリや宇佐美がチャンスにはなりかけましたが、やはりDFラインを振り切ってしまうスピードがなく。
しかしその後はセレッソはセアラがひとりで三浦とディエゴを見るような形で、CBは簡単に前進できていたので、そこから何度かチャンスが。
前半23分。三浦からジェバリ、ジェバリのポストにアラーノが中で反応し、左サイドへ。
こちらでも宇佐美と食野がポジションを変え、宇佐美がサイドに張ってから中の食野につけてペナ内に進入しました。
え、いい感じやん。
と思っていた直後、前半28分に失点。
右サイドから松田陸のピンポイントアーリークロスに、レオセアラで失点。
いやいや、これで失点すんのかい。
相手の精度が高かったとは言え、100%三浦のマーク。
競ることも出来ず、あんな見やすい状況にもかかわらず、フリーでシュートさせるなんてCB失格でございます。
安っぽい失点後は、一時セレッソに流れが傾きましたが、あちらさんもたいしたことなく。
後半は再びガンバペースに。
同点ゴールは後半11分。
食野と黒川で左サイドの二人を引きつけ、ハーフレーンに宇佐美が進入。
相手の奧埜を引き連れ、中央にラストパス。
ジェバリがニアに走ったことで、相手CBをふたりともつり出すことに大成功しました。
そしてダワンが決めて同点に。
その後はペースを握る展開に。
セレッソは4-3-3から4-4-2に変えて、よりしっかりとブロックを組んで2トップで攻める、という形にしてきたことで、押し込む時間帯も増えました。
ガンバも食野に変えて山見を投入して背後への動きを活性化させ、手を変え、品を変えてゴールへ。
しかしわずかなずれで、得点のないまま試合は終盤へ。
この展開、やな予感するよな…
そして予感は的中。。。
相手を押し込んだ中で、宇佐美のクロスが相手に跳ね返されたところ、半田と倉田で中盤で奪い返そうとしましたが、プレスがやや甘く、下がった位置でフリーになった北野に。
ここからカウンターがスタートしましたが、相手は前には加藤のみ。
そこに左の山中が現れ、一度ボールはサイドへ。
この時点では、ガンバは中央に三浦と黒川、セレッソは加藤と北野、と2対2の状況でした。
山中には必死にネタが戻りましたが、プレッシャーをかけるまでには至らず。
クロスが入る際、北野が三浦の背中、黒川の前を全力で走ったことで、ふたりともつられてファーの加藤がフリーに。
ディエゴの戻りも間に合わず、決勝点を与えることになりました。
押し込んでいたことで中途半端なポジションをとっていたため、ゴール前に戻りきれなかったディエゴ、そして2対2の状況でマークしきれなかった三浦と黒川、そして中盤でプレスをかけきれなかった倉田と半田。
計5人にもわたる小さなミスの重なりが、最悪の結果につながりました。
採点&寸評
2023 J1リーグ第11節 ホーム・セレッソ大阪戦(5月4日) | |||||
名前 | 先発 | サブ | 採点 | 寸評 | |
GK | 東口順昭 | △ | |||
石川慧 | |||||
谷晃生 | 〇 | 5 | ビッグセーブでチームを救ったジンヒョンと、何もできなかった谷。この差が勝負を分けました… | ||
DF | 福岡将太 | △ | ― | 時間短く採点なし | |
半田陸 | 〇 | 5 | デュエルのたくましさはチーム随一。しかし2失点目は中盤でファウルで潰せたかもしれません。 | ||
藤春広輝 | |||||
三浦弦太 | 〇 | 4.5 | 1失点目、あまりに無力でした。毎試合失点に絡むのはCBの宿命とはいえ、あまりにも無力な子羊でした。 | ||
高尾瑠 | △ | ||||
佐藤瑶大 | |||||
権敬源 | 〇 | 5 | 2失点目、カウンターへの反応が遅すぎました。そのため、わずかに間に合わず。それ以外のプレーは上々だっただけに残念すぎます。 | ||
黒川圭介 | 〇 | 5 | 2失点目、ニアが気になったのはわかりますが、ファーへの警戒を緩めすぎたか。それ以外はデュエルでも戦えていただけに痛恨でした。 | ||
柳沢亘 | |||||
江川湧清 | |||||
MF | 山本理仁 | △ | |||
倉田秋 | △ | ― | 時間短く採点なし | ||
福田湧矢 | |||||
ネタ・ラヴィ | 〇 | 6 | ボール回しの中心として機能していたかと。カウンター時のフィルターとしても奮闘してはいましたが、やや薄さが気になります。 | ||
塚元大 | |||||
ダワン | 〇 | 6 | ルヴァンも含めるとチームトップの4点目と2ケタ取りそうな勢い。フル出場させない理由はやはり昨季露呈した体力面の不安でしょうか。 | ||
杉山直宏 | |||||
山本悠樹 | |||||
中村仁郎 | |||||
アラーノ | 〇 | 5.5 | ウイング風フリーマンとして数々チャンスに絡みましたが決めきれず。しかし及第点ではないでしょうか | ||
石毛秀樹 | ※特別採点 なぜベンチ外!? | ||||
FW | 宇佐美貴史 | 〇 | 5.5 | 攻撃を組み立て、アシストもマークし、守備でも必死さは感じました。負けた後、悲壮感が出まくりなのはキャプテンとして何とかして欲しいところ。。。 | |
食野亮太郎 | 〇 | 4.5 | 交代後、涙するほどこの試合にかけていたのは伝わりました。ただ、闘志とプレーが比例せず。安易なミスが多すぎます… | ||
鈴木武蔵 | △ | ||||
ジェバリ | 〇 | 5 | いい仕事してます、シュート以外は。思い切りが足りなく感じるのはプレースタイルでしょうか。クロスに合わせる数も少ないのが気がかりです。 | ||
山見大登 | △ | 5 | 切り札起用に応えられず…しかしサイドで仕掛けようという姿勢は、今のウイング陣では一番ではないかと。 | ||
監督 | ダニ・ポヤトス | 4.5 | チームが成長しているのは伝わりますが、いつまで我慢すればいいのでしょうか。でも一番苦しいのは首がかかっているあなたでしょうね。心中お察しします。 |
あとがき
ここからは強烈な負け惜しみを。
やりたいサッカーをしていたのは、間違いなくガンバ。
ガンバの選手が戦っていなかった、などという声もTwitterではちらちらとありましたが、僕はそうは思いませんでした。
攻守の切り替えも激しかったし、水を漏らさぬ守備もできていたはず。
本当に失点場面以外は。
1点目の三浦は言うに及ばず。
2点目の5人には猛省を。
ただこれまで負け続けてきた大阪ダービーとは、確かに違う試合だったことも事実でしょう。
あのブーイングが、選手達にはどう届いたのか。
おれら、このままやったらあかん
いいサッカーしてるだけじゃあかん
今よりもっと走って、戦って、勝たないとあかん
今はこの痛みが、そういった選手の気づきに変わることを祈るしかありません。
だって、カウンター2発で負けるなら、監督なんて誰でも一緒ですもの。
僕はサッカーの質でいえば、今回のダービーは圧勝だったと思っています。
ただし4連敗も事実。
この痛みを胸に焼き付け、次のダービーまでこのかさぶたをはがし続けて、血を流しながら生きたいと思います。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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