【忖度なき採点&寸評】ポヤトス監督が見せた福岡将太への〝正しい叱り方〟とは…後半にギアチェンジで川崎に粘り勝ち ACL圏内まで4差の4位浮上!!2024/5/19ガンバ大阪3-1川崎フロンターレ@パナスタ

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前書き

あなたは最近、誰かを叱りましたか?

叱ってはいけない、という風潮が根付いた昨今。

頭ごなしに叱ってはいけない。

感情的に叱ってはいけない。

プライドを傷つけるように叱ってはいけない。

それでもチームを束ねるリーダーは、叱るという行為を通じ、集団の方向性を修正する必要があるときもあるはずです。

いつもは温厚なポヤトス監督が、ハーフタイムに叱ったこの試合。

選手達は見事な反発心を見せてくれました。

戦評

ウェルトンが先発に戻り、岸本が負傷の右サイドには山下が移籍後初先発。

前半は川崎のパスワーク、そしてゴメスの存在感に押し込まれ、苦しい時間が続きました。

そんな中でガンバが生んだ天才・家長のアウトサイドループパスから失点。

なんちゅーことするんや・・・

と親不孝な放蕩息子のスーパープレーに頭を抱えた直後、宇佐美のFKから中谷の頭で同点に。

この1点は大きかったですが、内容としては押し込まれ、ボールを奪っても川崎のゲーゲンプレスを受けて、パスミスを繰り返すという悪循環に陥っていた印象でした。

するとハーフタイムには、ゴメスに自由を与えすぎていた福岡にポヤトス監督がカミナリ。

福岡選手のことは本当によく知っていて、今日は(バフェティンビ)ゴミス選手に突かれるなということは最初から分かっていました。やはりゴミス選手は素晴らしい選手ですし、体の使い方、コントロールもうまい選手に対して、本当にそこで前半のところのリアクションを示せよ、ということを彼には伝えました

どんな口調、勢いで伝えたのかはわかりませんが、後半にチーム全体のギアが上がったことは確か。

そして70分、宇佐美のCKから福岡!!

三浦の負傷によりCBのポジションを担う〝お祭り男〟が、大きな大きな勝ち越しゴール。

このCKを獲得するにあたり、やや前残りしていたウェルトンを生かしたカウンターでCKまでつなげたことも大きかったかなと。

1点リードを奪うと、相手の圧力ある攻撃をしのぎながら、チャンスをうかがう時間に。

そして80分、ダワンの中盤でのカットからショートカウンターを発動。

スピードを上げてゴール前まで運ぶと、最後は山下がよく見て倉田へ。

その倉田がねじ込み3点目。

セットプレーとカウンター。今年のガンバに足りていなかった要素で3ゴールを奪い、川崎に快勝となりました!!

採点&寸評

GK 22 一森 純  枠内シュートは大きなパンチングできっちり弾き、1失点で耐え抜きました。キャッチで流れを切って欲しいな、という思いもありましたが、これ以上ぜいたくを言えばバチ当たりそうですね。

DF 2 福岡 将太 6 前半はゴメスに苦しめられ、失点シーンでは瀬川に前に入られてしまいましたが、後半はチーム全体として修正。そして値千金の決勝ゴールは、かつての山口智を彷彿させるようなニアでのどんぴしゃヘッド。怒られて伸びるタイプかも。

DF 3 半田 陸 5・5 前半は相手のプレスを受ける場面が多く、パスミスが散見。判断をもうワンテンポ速く。

DF 4 黒川 圭介 6 高い守備意識と、攻撃参加すればクロスまでは上げきる、というプレーが板に付いてきました。

DF 20 中谷 進之介 7 前半に見せたゴメスのシュートブロックは最高。ゴールまで決め、まさにその働きは鬼神のごとし。

MF 6 ネタ ラヴィ77’ 5・5 相手にボールを握られる時間が長く、プレスも速かったため得意のネターンも不発。特徴は十分には出せず。

MF 16 鈴木 徳真 5・5 連戦の中、小さなからだで奮闘する姿には頭が下がります。ただ終盤に向け、ミスが増えていることも事実。どこかで休養を与えるべきでは…

MF 17 山下 諒也85’ 6・5 初先発で大仕事。攻守の切り替えが速く、前にも後ろにも速い。3点目のアシストは、彼のチームへの忠誠度を感じたプレーでした。

MF 97 ウェルトン77’ 5・5 ボールを持った時の迫力は抜群。しいていえば、やはり切り替えへの意識がやや低かったかなと。ただ彼が前残りしたときの怖さは、相手にとっては半端ないんやろうなあ…とも。

FW 7 宇佐美 貴史85’ 6・5 その右足から2アシスト。劣勢の中からゴールを生み出したキックの価値は、何物にも代えがたし。また守備意識も引き続き高く、チームプレーヤーとしても十分な貢献度でした。

FW 13 坂本 一彩90+2’ 6 3点目を生んだ裏への抜けだし、今のチームに一番足りなかったものを体現してくれました。試合中に見せるふてこい立ち居振る舞いも含め、にょきにょきと成長しているように感じます。

【途中交代】

DF 33 中野 伸哉85’ ― 時間短く採点なし。

MF 10 倉田 秋77’ 6・5 短い時間で大仕事。ちょっとシュートは危なかっwwwwww

MF 23 ダワン77’ 6 3点目につながったカットは、まさに値千金でした。

FW 11 イッサム ジェバリ85’ ― 時間短く採点なしも、イライラしている様子は少し気になります。やはり今の起用法に、ストレスをためているのでしょうか。

FW 40 唐山 翔自90+2′ ― 時間短く採点なし。ジェバリだからって、遠慮はなし。

ダニエル・ポヤトス監督 6・5 正しいタイミングでチームを締め直し、勝利に導きました。ただのいい人ではない、熱い一面もみれたことがうれしいなと。

あとがき

誰かを叱る時に、適したタイミングとは。

たとえば、大きな失敗を犯した後に叱っても、それは選手には響かないのでは、と感じます。

かつて2失点を喫し、0-2で迎えたハーフタイムに「絶対先に失点すんなって言った試合で、なんで先にとられてんねん」とキレた某監督、現日本サッカー協会会長もいましたね・・・

1-1のハーフタイム、まだ取り返しがつく段階でカツを入れた判断は、後半のパフォーマンスを引き出す結果に。

監督の能力は、戦術などで評価されることが多いですが、いかにチームを引き締め、戦わせ、同じ方向を向かせるかは、戦術以上に重要な要素ではないかと。

戦術ばかりが取り上げられてきたポヤトス監督にとって、マネジメントで勝利に導いたこの試合は、転換点になるのでは。

そして我らがガンバは4位に浮上。

そろそろ来年のACLに向け、貯金が必要かな・・・

そんな捕らぬ狸の皮算用、いつ以来やろうか。

うれしいものです。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

ガンバ大阪を深掘りし、より試合観戦やサポートをより楽しめる場所に。コラムや【忖度なき採点&寸評】で辛口甘口、ユーモアを交えつつ。 名前の由来は『Liverpool echo』より。愛するワンクラブを徹底して分析する場所を目指します。

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