前書き
この勝利はでかい。
選手、監督、サポーター。
そう感じたのではないでしょうか。
町田に敗れ、首位との勝ち点差は5に。
ここで敗れてさらに開けば、もう現実的には優勝は難しくなってきます。
そこで力を発揮してくれた選手に、感謝したいと思います。
戦評
アラーノという昨季の苦しいチームを引っ張った〝ジョーカー〟が戻り、山下に代えて先発。スピードだけではない予想困難な変数を加えてくれました。
先制ゴールのループは、まさにその結晶。
一方、中谷はこう語っています。
--前半の飲水タイムでどういう指示や修正がありましたか?
ズルズルと守備ラインが下がるところが多かったし、(ファン)アラーノとウェルトンだといつものような強度が出なかったので、逆にそこを生かすためにも前から行くしかないと思っていました。ラインを本当にズルズルと下げないことは話をしました。
ここでいう強度とは、セットした際の細かい収縮を続ける守備の部分でしょうか。
前には強いアラーノ、ウェルトンですが、後ろに構えての守備、というのは得意ではないのかと。
その結果、前半はマリノスに押し込まれ、宮市に二つの決定機を許すことに。
まじありがとう、宮市亮。
しかしそんな悪い流れも、アラーノ、そして前半終了間際の宇佐美→ダワンのゴールでバチンと断ち切りました。
後半は相手が前掛かりとなる後ろを、途中出場の山下や、この日抜群のプレーを見せた坂本の動きなどで付き、2点を加えて完勝。
ACLによる連戦の影響で、明らかにマリノスが重かったことは間違いないですが、宇佐美のPK,
そしてジェバリにも今季初ゴールが生まれ、無失点で終えたこの試合は、まさに完勝、と呼んでいいものでした。
採点&寸評
No | 選手名 | 位置 | 交代 | 採点 | 寸評 |
---|---|---|---|---|---|
22 | 一森 純 | GK | 6.5 | 古巣相手に完封。派手なシュートストップは少なかったですが、時間をしっかりとコントロールしてくれたことに感謝。 | |
2 | 福岡 将太 | DF | 6 | 体調不良からの復帰戦。後半は塩貝に手を焼いたが、ここぞのシュートブロックはお見事。気持ちの強さを表現できるようになってきた気も。 | |
4 | 黒川 圭介 | DF | 5 | 対人の軽さが目に付きましたなあ…ボールを奪ってやろう、という意識が薄く、後手に回るシーンが多かった気がします。 | |
20 | 中谷 進之介 | DF | 6.5 | アラーノの先制点は、彼がドリブルで中央を突いた攻撃参加から。そんなんもできるんか、あんた。余裕で代表クラスでしょ。 | |
46 | 松田 陸 | DF | 5.5 | 出場停止の半田に代わり先発。持ち味クロスは軌道抜群も合わず。半田が不在となる五輪中のさらなる活躍を期待。 | |
16 | 鈴木 徳真 | MF | 6.5 | リードした時間帯のあんたはほんまに頼りになります。リスクを負わず、開いたスペースに次々とボールを逃がす天才。 | |
23 | ダワン | MF | 77′ | 6.5 | そのジャンプ力、低空ロケット弾でもいけたんかい。豪快すぎるダイビングヘッド、さらにバク宙ひねりまで披露。ただ前半の守備はちょっとゆるい場面もあり。 |
47 | ファン アラーノ | MF | 51′ | 6.5 | けがから戻った17試合先発復帰戦で相手をおちょくるループ弾。この抜け目なさはまさにブラジル人のマリーシア。あんたの調子が上がれば、前4枚どこでもできるだけにかなりでかい。 |
97 | ウェルトン | MF | 77′ | 6 | チャンスは決めたかったですが、もはやいるだけで一つの戦術として成立。ただ暑さからなのか、いつのも迫力がちょっと不足していたのが心配です。 |
7 | 宇佐美 貴史 | FW | 77′ | 6.5 | いつダワンをみてたん、というスーパーアシストは圧巻。PKもさすが。ただ自由に動きまくるアラーノが入ると、守備でもう少し気を利かせる必要はあり。 |
13 | 坂本 一彩 | FW | 86′ | 6.5 | かつてガンバが振られたマリノスDFエドゥアルドのプレスを受けながらも、巧みなキープと切れのあるターンで翻弄。ゴールはなくとも素晴らしい出来。 |
【途中出場】
ポジション | 背番号 | 名前 | 交代時間 | 採点 | 寸評 |
---|---|---|---|---|---|
DF | 33 | 中野 伸哉 | 77′ | 5.5 | 2列目に入って攻守のタスク完遂。 |
MF | 17 | 山下 諒也 | 51′ | 6.5 | センターからのひとり旅でPK奪取。速さは正義ですなあ。先発外れて悔しかったでしょうが、途中出場でも先発でも仕事してくれます。 |
MF | 6 | ネタ ラヴィ | 77′ | 5.5 | リードした中でシンプルなプレーに終始。 |
MF | 8 | 食野 亮太郎 | 86′ | 5.5 | 絶妙のフリーランでジェバリのゴールを演出。ただボールタッチの荒さは相変わらず。サイドよりは真ん中の方がいい気もしますが… |
FW | 11 | イッサム ジェバリ | 77′ | 6 | やっと今季初ゴール。ただ飯倉先輩に感謝ですな。他にも決められた場面はあっただけに、もっと上げていこうぜ。 |
ダニエル・ポヤトス監督 | 6 | アラーノの先発起用が的中。相手のミスにも助けられましたが,敗れた町田戦の後で先発をいじって勝ちきったことは、チーム活性化にも大きな材料です。 |
あとがき
ポヤトス監督にとっては、狙い通りの試合だったのでしょう。
先制し、試合をコントロールしながら、追加点を奪う。
それが完全な試合の定義であることは間違いありません。
相手が前に出れば、後ろのスペースを突く、という部分が磨かれてきた今季のガンバにとっては、どんな形でも先に点を取ることが重要でしょう。
そんなチームにとって、相手の隙を見つけるのが本当にうまいアラーノの存在は大きい。
山下を後半の切り札として残しておける、という点も。
ただサイドに置いても自由に動きまくるアラーノは、ある意味〝諸刃の剣〟でもあります。
彼が動いて空けたスペースを、宇佐美、坂本との関係性でどう埋めていくかは、今後の課題になりそうです。
シーズン後半も、夢を見られる今シーズン。
さあ、勝負の夏も楽しんでいきましょう!!
きょうも最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
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