【忖度なき採点&寸評】偽SBならぬ偽ストライカー岸本武流、爆誕!!守れるガンバの真骨頂で9年ぶりタイトルまであと2勝。天皇杯準々決勝・広島1-2ガンバ大阪@Eピース

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前書き

人生における大きな喜びは「君にはできない」と世間が言うことをやってのけることである。

ベスト4進出。

相手はJ1首位のサンフレッチェ広島。

現状、力の差はあったかもしれません。

それでも今ある力を結集させ、勝利をもぎ取った選手達に、心から拍手を送りたいと思います。

戦評

8・31の大阪ダービーが台風により延期となったため、8月24日の福岡戦以来となったこの試合。

宇佐美貴史、ダワンはベンチスタート。結果的には、これがぶっとい伏線に。

ルーキー美籐が徳真とコンビを組んだ中盤は、フォーメーション的にも3対4と人数差があったこともあり、やや広島優勢。

ガンバのバランスが崩れたとみるや、一気に縦へのスピードを上げてくる相手に対し、ラインは深くなりすぎずバランスをできるだけ崩さず、といったゲームプランに見えました。

攻撃は前4人のカウンター主体となりましたが、その中で前半14分に先制。

左サイドでウェルトンが仕掛け、相手の目線を引きつけたところで中央へ。

決して大きなスペースではありませんでしたが、山田がトラップからシュートまであまりにクイックながら滑らかな一撃で先制。

ウェルトンがボールを持てば、2人のマークを引きつけるだけでなく、相手ラインまで下げさせるといった強烈すぎつバタフライエフェクトも生み、先制点につながりました。

これはでかい、と思った直後・・・

相手ミスから中谷が最終ラインで回収したボールを、偽SB気味にピッチ中央にいた岸本へつなごうとしたところ。

「おれ、偽SBちゃうねん、SBやねん」。

とサイドに戻ろうとした岸本と合わず、相手に渡してしまい、これを加藤に決められて同点に。

中谷が頭を抱える姿は、ズシンと胸に堪えました。。。

その後は広島にペースを握られ、攻撃も単発に。

特にワントップの坂本、トップ下山田のコンビは、技術は高いが個人で打開できるタイプではないため、チーム全体の重心が低い中で、なかなか起点となれませんでした。

そんな中、ポヤトス監督は後半25分に3枚替えで宇佐美、ダワン、福田を投入。

やはり宇佐美という存在は、いるだけで相手DFラインにプレッシャーをかけるらしく、流れを引き戻していきます。

そして後半34分。

まるで前半と同じような角度からウェルトンが仕掛け、中央へ。

ここにいたのは岸本!!

「そうそう、おれが得意なのは偽SBじゃなくて偽ストライカーやねん」

そんな思いが聞こえてきそうなゴラッソが決まり勝ち越し。

残り時間は広島の圧力に全員で耐え抜き、2-1の勝利でベスト4の切符を獲得。

相手に隙が生まれるまで粘り強く守り、少ないチャンスを生かす。

今年のガンバを象徴するような勝利でした。

採点&寸評

GK 22 一森 純【6】見ているこちらがドキッとするようなパスコースでも、彼にはしっかり見えているのでしょう。失点時、中谷のミスに強い態度で怒っていた姿もよき。

DF 2 福岡 将太【6】やはり先天的なフィジカルに恵まれているとは言えないため、何度もピッチに転ばされるシーンも。ただそんなセンターバックが最後の最後まで体を張る姿は、チームに勇気を与えます。

DF 4 黒川 圭介【6】ウェルトンが中に仕掛ける場面では、高い確率で外を走る姿が。おとりが似合う4番、前任者と同じくボールがないところでの仕事も黙々とこなしています。

DF 20 中谷 進之介【5】ミスは誰にでも起こる中で、ミスした後にも変わらぬプレー続けられるあたりは頼もしい限り。しかも失点に直結するミスが、敗北につながらないという。こればっかりは、前世から現世にかけて、徳を積みまくってきたに違いありません。

MF 9 山田 康太【6・5】フリーにしておくより、狭いスペースで時間的制約を受けた方が精度が上がるという不思議な選手。とにかくゴラッソでした。

MF 15 岸本 武流【7】左足での神コース。いや右SBのシュートちゃうやろ、と全ガンバサポが唖然。失点にも得点にも絡む劇場型なのか。とにかく勝利につながってよかった。

MF 16 鈴木 徳真【6】珍しくミスも散見されましたが、締めるべきところはしっかり締めていた印象も。こぼれ球をしっかり拾ってくれる当たりは、センスなんですよねえ。

MF 17 山下 諒也【5・5】サポート少なく持ち味発揮されるシーンは少なかったですが、ボールを受けた時の姿勢がパスを出しにくい感じなので、周りもサポートしにくいのかなと。

MF 27 美藤 倫【6】大柄で左利きで走れるボランチ、と持っているポテンシャルは大きいのですから、このぐらいはできて当然という味方も。あとはトラップの精度をもっと高めて欲しいところ。イエローをもらったのも自分のミスをフォローしようとしてでしたね。

MF 97 ウェルトン【6・5】ボールを持っただけで相手を下がらせる圧力は、Jリーグでもトップクラスでしょう。シュート精度が上がればもはや止める術はなさそうですが、そうなるとガンバにはいてくれそうにもないので悩ましいところ。ハードワークへの意識も思い出してくれたかな。

FW 13 坂本 一彩【6】相手がいない方、いない方へ運ぶボールキープは見ていて安心感たっぷり。ただ時にはいる方にぐいっと突っ込む強引さも欲しいところ。

【途中出場】

DF 24 江川 湧清90’【―】最後に守備固めで投入。時間短く採点なし。

MF 10 倉田 秋87’【―】最後に守備固めで投入。時間短く採点なし。

MF 14 福田 湧矢70’【5・5】個で目立ったシーンは少ないですが、バランスを崩したくない時間帯に攻守に奮闘できる彼の存在は貴重でした。

MF 23 ダワン70’【5・5】疲弊してきた相手の中盤をしっかりと押さえつつ、終盤はゴール前で壁に。

FW 7 宇佐美 貴史70’【6】周囲が疲れている時間帯でも、ボールを預ければ何とかしてくれる、という期待感が、徹夜時のエナジードリンク的役割も。ひと振りで決められるシーンもありましたが、Jリーグにとっておきましょう。

ダニエル・ポヤトス監督【7】疲労感ある広島に対し、リスクを最小限に保ちながら勝ちきった采配術はお見事。いよいよタイトルが見える位置まできただけに、ここから勝負師としての真価を発揮していただきましょう!!

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この記事を書いた人

ガンバ大阪を深掘りし、より試合観戦やサポートをより楽しめる場所に。コラムや【忖度なき採点&寸評】で辛口甘口、ユーモアを交えつつ。 名前の由来は『Liverpool echo』より。愛するワンクラブを徹底して分析する場所を目指します。

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