目次
前書き
これを破滅とみるか。未来への投資とみるか。
鹿島戦ではまった3バックが、見る影もなく切り裂かれました。
1トップ2シャドーでのプレスが恐ろしいほどはまらず、ずるずるとラインを下げるとレイソル得意の相手を動かすサッカーに、まさにちんちんにやられてしまいました。
2匹目のドジョウは簡単にはつかめないのです。
まさに引いた相手を崩すのが苦手な鹿島と、大得意な柏、という相手に対し、プレスのスピードや強度が武器の倉田、山下で挑んだ鹿島戦と、宇佐美と満田で挑んだ柏戦。
こちらが柏戦スタメン。
こちらが鹿島戦。
鹿島戦は、ACL2からの急場しのぎ的なメンバー構成もあった中で、レギュラーを起用して同じような戦いを、というイメージだったのでしょうか。
甘過ぎました。
ただ、なぜ4バックに変えないのか、という解説の林陵平さんのご意見には、僕は賛同しかねます。
1年間、ほとんどを4バックで戦ってきて、我々はこの順位なのです。
天井が見えていたことは、痛いほど痛感させられてきたのです。
0-3の後半から、4バックに戻して0-0にしても意味がないのです。
そんな視線で、後半の45分は修行だと思って見つめていたのです。
採点&寸評
GK 22 一森 純【4・5】大きな責任があるとは言いませんが、脇下を抜かれたジエゴのシュートは間違いなく止められたなと。チームの停滞とともに、同じく集中力を欠いたか。
DF 2 福岡 将太【4】やはり垣田、細谷といったパワーのある系には手を焼く印象。前半はともかく、ボールを持つ時間が増えた後半も効果的な攻撃感よが少ないのも気がかり。それが持ち味やろと。
DF 3 半田 陸【4・5】3バックの一角としては、まだまだひとりで守り切る、最後に体を張るという覚悟が足りません。攻撃では4バックからのインサイドはかなりスムーズになりましたが、3バックからのイメージは出来ていない様子。
DF 4 黒川 圭介66’【4・5】4バックで前にスペースと時間があれば攻撃でも行きますが、ウイングバックでは相手との距離が少し近くて詰まってしまった印象。そもそも、彼の推進力を生かすというチームの形もまったく見られませんでしたが・・・
DF 15 岸本 武流66’【4】ただ守備に忙殺され、ゴール前での持ち味は発揮されず。
DF 20 中谷 進之介【3・5】小泉にかわされた先制ゴールの対応シーンは、いくら何でも軽すぎ。角度のないところなら、一森は止めてくれるのに…中に切り替えされてフリーにしてしまっては。あの対応が、チームのプランを崩したといっても過言ではありません。
MF 13 安部 柊斗【4・5】簡単に小屋松にかわされて3失点目を招く結果に。引いた展開では力が発揮できないタイプでしょうか。やはりチームの矢印を前に向けたいところでしたが、その責任はボランチとして彼にもあるはず。
MF 16 鈴木 徳真80’【3・5】ボール保持ではチームをコントロールするほどの存在感を出せませんし、守備ではここぞ、というところでの強度を出せません。挙げ句の果てにハンドでは、やはり厳しいと言わざるを得ません。
FW 7 宇佐美 貴史56’【4・5】サイドの守備をぼかしながら前にプレスをかける、ということが苦手中の苦手なのがよくわかる試合でした。相手とフォーメーションがかみ合えば、前への強度は若いころよりは出せるようになりましたが、後ろが変化して気になり始めると、そこを味方と連動して解決することは一切できません。2シャドーで守備の役割を果たすのは、時間がかかえいそうです。
FW 23 デニス ヒュメット56’【4】2週間の準備期間で落とし込まれたものをまったく感じられない中途半端なプレスの掛け方。満田から何度も「いけ!」と指さされていましたが…それを落とし込めていない監督の問題なのか、それとも個人の理解力の問題なのか。
FW 51 満田 誠【4・5】個人的には2シャドーがベストポジションだとは思いますが、この流れでは…。オフサイドになった宇佐美へのラストパスなど、いい場所で受ければ判断に無駄のない選手なのですが。
途中出場
DF 21 初瀬 亮66’【5】展開的にクロスを放り込むことぐらいしかできず。
MF 27 美藤 倫80’【―】時間短く採点なし。
MF 44 奥抜 侃志66’【5】すでに死にかけていたゲームの中で、個の突破力は出せず。
FW 11 イッサム ジェバリ56’【6】ロングボールを収めまくる、という特性を発揮しましたが、大量リードの相手DFがファウルを嫌がって強く当たってこなかったという見方も。
FW 17 山下 諒也56’【―】ウイングバックからサイドを破る、というイメージはあまり湧きません。変えるなら、2シャドーでのプレス要員か。
ダニエル・ポヤトス監督【3】2週間の準備でも守備をまったく仕込めないという痛恨の惨劇に。ただ4バックで少しは持ち直しても、来季の契約は厳しいはず。そう考えると、この3バックを形に仕上げることが延命への唯一の道のような気もしています。
あとがき
GAMBA ECHOをお読みいただいている方々は、ガンバサポーターであるだけではなく、今チームがどういう方向に進んでいるのか、どうやったらガンバはもっと強くなるのか、という視点で見ていると思います。
ガンバ大阪はポヤトス監督体制下の3年目で9位。
1年目はポゼッション型、2年目は守備重視型で戦ったスペイン人指揮官は、3年目はミドルブロックからのカウンターを軸に、1、2年目で培った戦い方をミックスしていると思います。
しかし結果はタイトルに絡むこともできず、当然今シーズンで契約満了、となることが基本線かと思います。
ただ緊急とは言え、トライした3バックである程度の形が見えてくるのであれば。
僕は1試合の惨劇で判断するのは、早計だと思います。
ただ、すでに来シーズンに向けた準備は、各チームで動き出しているはず。
新監督を決めるのであれば、早めに動いた方がいいに決まっています。
そこがどうなるか・・・
あとひとつ、気になる情報が入ってきているので、近日中にお届けしようかと思います。
今は、静かに見守りたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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