前書き
今のガンバ大阪が持つ魅力が、すべて詰まった120分間でした。
もしかしたらサッカー人生で最高と言えるほどの美しいボレーにも、古巣への敬意を示した新戦力。
相手の好プレーと守備の要のミスで、終盤に勝ち越される展開。
それでも諦めなければなにかを起こせる、ということを体現したのがミスした張本人。
追いついた後、興奮のるつぼの中でただ一人冷静な判断を下し、DFを投入して延長に備えた指揮官。
そして至宝から若き才能へのパスで奪った決勝ゴール。
そして最高の空気を作り上げたサポーター。
もう遠慮したり、謙遜したりする時は終わりました。
僕たちはタイトルに値します。
行きましょう、2015年以来、待ち焦がれ続けた頂点へ。
採点&寸評
DF 3 半田 陸【5・5】裏を取られるシーンも目に付きましたが、最後まで走りきったプレーは評価されるべき。海外に渡る前に、ガンバでタイトルを。
MF 10 倉田 秋60’【5・5】目立った働きは少なかったですが、絶妙ターンで攻撃の時間を作ったり、守備の強度を上げたりと仕事は全うしました。ガンバの低迷期を支えた10番に、是非天皇杯を掲げてもらいたいです。
【途中出場】
DF 24 江川 湧清91’【6】追いついた直後の難しい時間帯に、仕事を全うしました。相当難しい投入だったと思いますが、後ろの安定が結果として勝ち越しゴールに。
MF 27 美藤 倫88’【5・5】全ガンバサポの寿命を2分は縮めたハンド疑惑はありましたが、チームにエネルギーを加えてくれたことは確かでした。
MF 8 食野 亮太郎90+2’【5・5】その面構えはやからのごとくと批判されても、チームのために戦い走ってくれました。
あとがき
この試合の大きなポイントは、追いついた直後、江川の投入だったと思います。
スクランブルで福田を左SBにしていた状況に、すぐにポヤトス監督は手を打ちました。
これはまさに、勝てる監督の振るまい、と感じたのは僕だけではなかったはず。
交代が遅い、と言われ続けていた監督が、成長していることを実感した瞬間でもありました。
思えばこの9年間、低迷を続ける中で、自信を手にする期間は本当に少なかったと思います。
勝ってもまぐれなんじゃないか、続かないんじゃないか、と思い続けた日々。
しかし、この勝利はそんな負の歴史を終わらせるほどの意味があります。
さあ、もう迷うことはありません。
行きましょう国立へ。
立ちましょう、ヤットが掲げたあの賜杯以来となるタイトルを取りに。
コメント