【忖度なき採点&寸評】夢破れた天皇杯決勝。敗者が得るものは本当にないのか。ポヤトス続投報道に思う。2024/11/23 天皇会決勝ガンバ大阪0-1ヴィッセル神戸@国立

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前書き

何とも言えない虚無感にとらわれた一戦でした。

神戸に敗れ、9年ぶりのタイトルは夢と散りました。

直前に宇佐美貴史が負傷。

ウェルトンもコンディションからか先発で使えず。

そんな状況の中で、よくやったとも言えます。

しかし勝たなければ何も残らない。

それは20年、川崎に敗れた天皇杯決勝のことを、誰も覚えていないことからも明らかです。

力が足りなかった。

その一言で振り返るには、悔しすぎる一戦でした。

採点&寸評

GK 22 一森 純【5・5】最後尾からチームを鼓舞し続け、ミスはなし。しかしチームをタイトルに導くセーブ、というわけにはいかず。

DF 2 福岡 将太【6】明らかに大迫に狙われている中で前半から必死に封じ、仕事はまっとうした印象でした。失点シーンも必死に戻りましたが、あの場面は触るのが精一杯だったかと・・・

DF 3 半田 陸【5・5】中よりのポジショニングでビルドアップを助け、1対1でも決して負けませんでした。しかし失点場面は大迫に引きつけられて中に寄り、サイドのスライドは間に合いませんでした。あれも責められない・・・

DF 4 黒川 圭介89’【6】神戸のハイプレスに立ち向かい、何度も攻撃の芽を育ててくれました。深い位置からのクロスは多くはなかったですが、あれは彼にしかできない仕事だったなあ、と。

DF 20 中谷 進之介【5】試合を通じてみれば、決して悪いパフォーマンスではなかったと思います。ただ・・・佐々木にポイントを作られたあの場面、その1本が失点に直結しました。CBとしては悔やんでも悔やみきれないワンプレーになったのかと。

MF 9 山田 康太72’【5・5】前半みせたダワンへのクロスは、まさに1点ものでした。つなぎ役、守備への切り替えの先鋒と、しっかりと仕事はしてくれたなと。

MF 10 倉田 秋55’【5・5】大一番での先発抜擢に、技術の確かさとSBを生かす往年のプレーで奮闘。ただゴールへの迫力、という意味ではほとんど出せませんでした。

MF 16 鈴木 徳真89’【5】普段通りのプレー、とはいえたかもしれませんが、試合の流れを引き寄せることはできず。佐々木、大迫が中央に寄った失点場面では、もう少し違ったポジショニングをとれていたら、とも感じます。

MF 17 山下 諒也72’【5】前半にダワンに出したラストパス、あそこは余裕があっただけにもう一呼吸をつけておけば、もっとイージーなシュートにつなげられたのでは。最後の精度、その課題がやはり大一番でも出てしまいました。

MF 23 ダワン【4・5】山田からのクロス、山下からのパス、アラーノからのクロスと3度の決定機をすべて決められず。宇佐美不在の中で得点チャンスが3度もあっただけに、ひとつでも決めていれば。

FW 13 坂本 一彩【5】まだまだひとりで打開する能力は物足りず、神戸FW陣との差を感じた一戦でもありました。苦しい時にこじ開けてくれるようなプレーは皆無でした。

【途中出場】

MF 15 岸本 武流89’【―】時間短く採点なし

MF 27 美藤 倫89’【―】時間短く採点なし

MF 47 ファン アラーノ72’【6】約20分の中で、初瀬の守備の頼りなさを突いて1点もののクロスを供給。あの隙を見逃さないプレーはさすがでしたが、ダワンのシュートは枠外に。

MF 97 ウェルトン55’【5・5】重戦車ドリブルで流れを引き寄せようと奮闘。しかし初瀬狙いで右サイドに入ってからは、多くのチャンス構築とはいきませんでした。

FW 11 イッサム ジェバリ72’【5】なんとかしようという気持ちが強すぎたのか・・・球離れが悪く、悪い日のジェバリに。得点がどうしてもほしい時間帯に、チームのストレスとなってしまいました。

ダニエル・ポヤトス監督【5】倉田を先発に置いて左サイドで優位性を取った前半の戦いはすばらしかったと思います。少し停滞した時間帯にウェルトンを入れて、というところまでもプラン通りだったのでは。ただその後は・・・。やはりこの試合に関しては宇佐美不在、そして頼れるストライカーの不在という1年通した課題を露呈することになりました。

あとがき

決勝後には、ポヤトス監督の続投が各スポーツ紙(報知、スポニチ)で報じられました。

しかし気になったのは、リーグ戦で安定した成績を残し、天皇杯も決勝まで駒を進めたポヤトスの続投が、この時期まで確定していなかったこと。

信頼できる情報かは不明ですが、監督を変えようというプランもあった、との報道もありました。

かくいう私も、ダービーでの敗戦後にはこんな記事を書きました。

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ただその後、課題の得点力と向き合いながら成長する姿を見て

これは続投しかないやろ

という意見に傾いていったことも事実です。

この日の前半を見ても、宇佐美抜きのメンバーでしっかりと神戸のハイプレスに対抗し、敵陣までボールを運んでいく姿は、まさにポヤトス監督が築いてきたサッカーと言えました。

しかしそんなサッカーが、神戸のロングボール一発の前に敗れ去る、というのもまた現実。

では、ガンバも監督を代え、世界の潮流通り強度を前面に押し出したサッカーに舵を切るのか。

私の希望としては、それはノーです。

もちろん強度を高め、現代のトレンドに合わせたサッカーを志向していくことは必要。

ただ、そこにガンバ大阪というアイデンティティーをまったくなくしてしまっては・・・

極論を言えば、敗れても貫いてほしいものはあります。

監督は誰であれ、今ガンバが目指している方向性を貫いてほしい、という思いがわき上がってきました。

ということは。

敗れても何も残らない、というわけではなかったのか。

そんな堂々巡りの週明け。

まとまらない文章を最後まで読んで頂き、きょうもありがとうございました。

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この記事を書いた人

ガンバ大阪を深掘りし、より試合観戦やサポートをより楽しめる場所に。コラムや【忖度なき採点&寸評】で辛口甘口、ユーモアを交えつつ。 名前の由来は『Liverpool echo』より。愛するワンクラブを徹底して分析する場所を目指します。

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