【忖度なき採点&寸評】“復活”はうれしいが…J1残留の重圧をすべてを宇佐美貴史に背負わせていいのか。。。2022・10・1 G大阪0-0柏レイソル

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前書き

声出し応援が解禁され、試合前から鳴り響いた宇佐美貴史コール。

J1残留に向けた反攻の試合としては、すべてが整ったかのように思えました。

しかし結果はスコアレスドロー。

チャンスはあったとはいえ、強固な守備から繰り出す柏の鋭いカウンターに、何度もゴールを脅かされ、ヒガシのスーパーセーブがなければ、負けていた試合。

そして、もはや毎試合恒例にも見えるVARでのゴール取り消し。。。

1回ぐらい、うち寄りの判定があってもいいんちゃうんか・・・

そんな思いに心を支配されてしまうのも、もはや他力本願なのか。

心がJ2降格という恐怖に、むしばまれて行っているようにも感じます・・・

戦評

アキレス腱断裂から7か月ぶりに復帰した宇佐美の先発起用には驚きました。

しかし我らが至宝は、中盤で相手を背負ってパスを受けてもほぼボールを失わず。

今までいた時には、当たり前のプレーだったのですが、いなくなってみると本当にありがたいプレーだったんだなと実感したキープ力で、ビルドアップを助けてくれました。

その中で宇佐美が下がれば主にアラーノ、食野が最前線に出て三角形を作るという作業を繰り返し、前半はガンバペースに。Lペレイラに決定機が何度か訪れました。

しかし柏も攻撃にかける人数は少ないものの、鋭いカウンターでドウグラスに決定機を演出。

これを東が止める、という心が削られる作業の繰り返し。

後半、宇佐美の運動量が低下し、さらに柏がブロックの位置を下げてよりカウンター主体に徹すると、打つ手なしの状況に。

パトリックを投入しても、その高さを生かすクロスやロングボールも少なく。

中途半端に攻め、カウンターを食らってそれをまたヒガシが何とかしのぐ、という展開。

サッカーに判定勝ちがあるならば、レイソルに勝ち点3、といった試合内容でした。

採点&寸評

GK 1 東口 順昭 7・5

まさに神。あなたがいなければ、死んでいました。

ドウグラスのヘッドを止めた奇跡の“腰”は、残留すれば語り草になるはず。

DF 13 髙尾 瑠 5・5

主に細谷という売り出し中のタレントに、仕事をさせず。

ポジションを崩してあちこちに動くアラーノの穴を埋めながら、相手ウイングバックにも慎重にプレスをかけるシーンもあるなど、守備の仕事はまっとうしました。

できれば攻撃参加から、一つぐらい決定機に絡んでほしい思いもあります。

DF 5 三浦 弦太 5・0

僕にとっては、この日のストレスの中心でした。

立ち上がり早々、細谷にふっとばれてCKを献上したプレーには、この試合の重要性がわかっているのか?と叫びたくなりました。

その後はボールを持たされる展開の中で、ノッキングの数々・・・

ここ数年、言い続けていることですが、彼がボールを持って考える時間が、相手の守備を整える時間になっていると感じます。

DF 3 昌子 源 6・0

守備では的確なカバーリング、ボールを持てばシンプルな球さばきに徹しました。

ミスなく90分を終えてくれた当たり、信頼度は少しずつ回復しているかと。

DF 24 黒川 圭介 5・5

困った時にボールを自ら運んでくれるプレーは、頼もしい限り。

しかし高い位置を取って持ち味を出すシーンは、やはり少ないですね。。。

MF 47 ファン アラーノ 5・5

88分イン。

右サイドハーフから広範囲を動き、攻撃のアクセントに。

守備でポジションを空けてしまう不安はありますが、彼のフリーなランニングがなければ、チャンスはなかなかできないのも事実。

MF 15 齊藤 未月 6・5

中盤中央で門番を務めながら、アラーノのカバー、ビルドアップの逃げ口とマルチタスクをこなしました。

イエローのシーンも、映像でみれば足裏はすぐにしまっており、なぜ警告なのか。

次節の出場停止がほんまに痛い。。。

MF 29 山本 悠樹 6・5

83分アウト。

宇佐美のポストから前向きにボールを受ける回数が増え、狭い地域でも正確なコントロールでボールを散らしました。

後半、レアンドロに送った絶妙クロスはまさに1点ものでした。

MF 40 食野 亮太郎 6・0

83分アウト。

チーム最多のスプリント数(25回)で、特に守備で相手WBをしっかり対応する、という地味な役割をこなしてくれました。

攻撃では高い位置で仕掛ける回数が必然的に少なくなる中で、CKから幻のゴールも・・・

ハンドなのか、本当なのか。

この思いはぬぐえませんが、あのトラップを紛らわしい、と責める気持ちは一切湧いてきません。。。

FW 9 レアンドロ ペレイラ 5・5

88分アウト。

得点のにおいがもっともする選手であることは確か。

決めてくれれば、文句はありません。

ただ、宇佐美との2トップであれば、ハードワークのシェアはもう少し必要なはず。

フル出場しなくていいので、60~75分ですべてを燃やし尽くすようにプレーしてほしいところです。

FW 39 宇佐美 貴史 5・5

おかえりなさい。

まるで背中に目があるように、背負った中でも相手の重心の逆を簡単にとるドリブルが、失われていないことに心から安堵しました。

しかしまだ、本当に厳しい相手ゴール前であなたのプレーが出せたのか、というとそうではないかと。

正直、相手DFも大けがからの復帰明け、ということで心理的に激しく削りにくいのかな、とも。

ボールを奪われた際の守備強度や、足元以外にランニングを加えてボールを引き出すあたりのプレーは不足しており、特に次戦のマリノス相手にどこまで通用するのか、という点は疑問です。

交代&監督

FW 18 パトリック 5・0

73分イン。

少し周囲と意思疎通ができていないように見えました。

どこでパスを欲しいのか、裏なのか、中央で構えたヘディングなのか。

五分五分のボールを相手の一線級DFを相手にスピード&パワーで競り勝って・・・というかつてのようなプレーは、もう苦しいだけに、ツボにはまった使い方をしないと苦しいですね。

MF 14 福田 湧矢 ―

83分イン。

時間短く採点なし。

MF 6 山本 理仁 ―

83分イン。

ガンバデビュー。

怖がらずボールを受け、縦パスへの意識も見せましたが、まだわずか10分程度では何とも言い難し・・・

MF 8 小野瀬 康介 ―

88分イン。

時間短く採点なし。

FW 45 鈴木 武蔵 ―

88分イン。

SNSでは批判する声などもチラチラと見えましたが・・・

正直、わずか5分で結果を出せないからと言って、ダメだというのはあまりにも酷です。

時間が許すなら、宇佐美との2トップを見てみたい存在であることは確か。

願わくば、J1残留して来季このコンビを試してほしいですが、今季は難しいか。。。

松田浩監督 5・0

宇佐美の先発抜てきには驚き。

スタジアムの空気、チームに漂う停滞感を打破するための賭けだったのかもしれません。

一定の効果はあったとは思いますが、結果にはつながらず。

少し宇佐美を引っ張りすぎた気もしました。

ただここで長く使ったことが、残り3戦にいい影響が出る可能性もあるはず。

あとがき

残りは3試合。

マリノス、ジュビロ、アントラーズ。

ジュビロ戦の勝ち点3は絶対として、現実的にはマリノス、鹿島には引き分けも難しい、というのが今季の現実だと思います。

ふたつ引き分けたとして、勝ち点5。

勝ち点35では、まだ4試合を残す13位の京都(33)、14位の清水(32)、15位の湘南(32)が1勝でもすれば、得失点差の絡みで逆転は難しくなります。

プレーオフの16位狙い、というのが、現実的な今の立ち位置になってきてしまいました。

しかし、次節マリノスに勝つことができれば、話は別。

ただボールを持たせてくれた柏とは違い、J1首位を走りボールを持って押し込んでくるマリノスに対し、前線からの守備強度が低くなる宇佐美&Lペレイラの2トップが通用するのか・・・

宇佐美貴史に、Lペレイラの分も攻守に走り回れ、と言っていいのか・・・

出場停止となる斉藤に代わり、ボランチには攻撃的なW山本を並べるのか、それともダワンか奥野を入れるのか、といった問題も浮上しました。

松田監督にとっては、非常に難しい選択。

さらに、今季のJ1残留がかかった難しい選択になるはずです。

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この記事を書いた人

ガンバ大阪を深掘りし、より試合観戦やサポートをより楽しめる場所に。コラムや【忖度なき採点&寸評】で辛口甘口、ユーモアを交えつつ。 名前の由来は『Liverpool echo』より。愛するワンクラブを徹底して分析する場所を目指します。

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