【始めに】
さあ、いよいよ２０２２年シーズンが始まりました。
初戦は鹿島アントラーズ。
そりゃあね、いきなりうまくいくなんて思ってないわけですよ、こっちも。
なんといっても、ここ数年鍛えられてますから。
それでも、パトリックの退場は予想できませんでした。。。
ではさっそく行ってみましょう。
最大のサプライズは東口の不在でしたが、怪我とあっては仕方なし。
あとはコロナの影響もあって、先発から行けない選手（三浦とか、藤春もなのか？）はいたんだろうと予想します。
しかしながら、ベンチに新加入で期待のおしゃべりＣＢ・福岡将太を置きながら、先発は貴公子・柳澤。
伝統的な鹿島のプレッシングを、カタノサッカーでいなすためには、パスのつけどころがいい、鹿島のQBK柳沢とは違い、不倫もしなさそうな柳澤を起用したものと思われます。
とはいえ、緊張の初戦。
立ち上がりは昌子いわく
「鹿島の特徴でもある本当にアグレッシブに前からリズムを作ってくるチームなので、そこは単純に試合の入りを慎重に、パトリックにというのはありましたけど、そうですね……少し難しくなってしまいましたね」
昨季までの伝家の宝刀・戦術パトリックで何度かセカンドボールも拾い、シュートまで持ち込むシーンもありましたが、そうこう言っている間に失点。
ＤＦラインでボールを持った際、ボランチの倉田が最終ラインの左まで下がり、左ＣＢの柳澤は左ＳＢの位置へ。
４（高尾、昌子、倉田、柳澤）－１（セジョン）－４（黒川、宇佐美、石毛、小野瀬）－１（パト）に可変して、ボールを運ぼうとしました。
これ、かつて広島が３連覇したときの方法と似てましたよね。
ダブルボランチの森崎和（倉田）が一枚下がり、青山（セジョン）が広くなった中盤から前線に効果的なパスを供給することで、前線で攻撃５－守備４の状況を作り出す、みたいな。
しかし鹿島の左ＭＦ荒木が、倉田からのパスを受けた昌子にプレッシャー。高尾（右ＳＢ）へのパスコースを切られ、近いパスコースも抑えられたことで、パトめがけた精度の低いロングフィードを蹴らされてしまいました。
ここで、慣れない新戦術の問題点が発生します。
昌子がパスを前に送った瞬間、倉田、そしてセジョンは近くにいた上田を全く気にせず、前のサポートをしようとラインを上げました。
しかしその時点で、柳澤は左サイドの高いポジションにいたため、一瞬上田はドフリーに。
パトにパスは収まらず、ピトゥカにボールが渡った時点で、柳澤は内側のコースを上田に取られてしまい、QBK仕込みの動き出しから、決定的なスルーパスを引き出されてしまいました。
柳澤の戻りがもう１秒早ければ。倉田、またはセジョンが、昌子のパスが奪われた瞬間に、上田の狙いを察知してマークにつくことができれば。
防げた失点だと思います。これは可変式の怖いところ。
フォーメーションを変えれば、相手はマークしづらくなるはずですが、自分たちの守備にとっても、本来いるべき場所から離れることになる。
そんな問題点を露呈した失点でした。
それでも小野瀬のスーペルゴラッソで追いつき、何とかなるんちゃうか、と思い始めた矢先に２失点目。
こちらはセジョンと柳澤のパス交換の中で、どちらも愛に欠けるボールのつけ方と、さらに周りがふたりに任せきったことで、最終的には柳澤が割を食った形でしょうか。
ミスをしたのは柳澤ですが、こちらも他の複数人にも責任があるでしょう。
１０人になった後半は、山見を入れて４－３－２に。最初は宇佐美と山見の２トップ、レアンドロを入れた後は一瞬、レアと山見、そしてすぐにレアと宇佐美に入れ替え、中盤３枚と後ろ４枚で何とか我慢し、２トップの技術と山見の走力を生かして、何度かチャンスはつくりました。
ただ守るだけじゃなく、数的不利でも前に二人残してゴールへの可能性を捨てなかった当たりに、これまでとは違うチームの気概を感じた部分もありました。
負けたけど、片野坂監督のカラーは少し見えた試合ではありました。
【採点＆寸評】
- GK 25 石川 慧 ６・５ ヒガシの負傷で出場も圧巻のパフォ。１－８でもおかしくない惨劇を、１－３とまだ試合の体を保つ形に。足元やや不安もシュートストップは抜群でした。
- DF 3 昌子 源 ４・５ 守備時はさすがの対応を見せるシーンもありましたが、１失点目につながったパスなど、攻撃面ではキックの質の低さが目立ち…３失点目は上田に完璧に出し抜かれました。
- DF 13 髙尾 瑠 ４．５ 55分アウト 前半は攻守のタスクをこなそうという気概もみえましたが、後半は左サイドハーフに入った鈴木優磨とのマッチアップで脅威になれず。
- DF 24 黒川 圭介 ４．５ スタメン抜てきも、縦を抑えられて持ち味はほぼ出ず。まだポジションなど、考えながら動くことで迷いがあるのかな、という印象でした。
- DF 26 柳澤 亘 ４・０ 73分アウト 慣れないポジションで、２失点に絡んでしまいました。やはりCBとSBの動きの違い、絞る位置の違いに対応できなかったなあ。
- MF 6 チュ セジョン ４・０ 73分アウト この布陣のキーマンだと思うのですが、効果的な前へのパスはほぼ出せず。守備も強度の面でめちゃくちゃ頑張ってはいたのですが、持っているものが足りず、フィルターとしては薄々君でした。
- MF 8 小野瀬 康介 ５・５ 82分アウト 久々にみたスーペルゴラッソにはしびれましたが、ゴールシーン以外はほぼ守備に忙殺され。まだ持ち味を生かす形は見えてこないですね・・・
- MF 10 倉田 秋 ６・０ 攻守に関わるバランサーとして、新境地を開くのでしょうか。ただ終盤はばてて足が止まっていたので、３３歳の彼にそのタスクを与えるのが正しいのかは疑問。
- MF 48 石毛 秀樹 ４．５ 46分アウト 随所で見せるボールタッチなどにセンスは感じましたが、背中にDFが張り付く時間も多く。チームとしての問題、の方が多い気はしますが、持ち味は発揮できませんでした。
- FW 18 パトリック ３・５ かわいそうですが、試合を壊した。この事実は揺るぎません。詳しくは後ほど。
- FW 39 宇佐美 貴史 ５・０ 中盤に下がってサポートしながら、自らはがして得意のミドルまで持ち込むシーンもあり、あとはシュートがスマッシュヒットするか。当たりさえすれば、飛ぶんですから。
【途中出場】
- FW 37 山見 大登 ５・５ 46分イン ボールを持てば、迷わず一人で運び、シュートまで持ち込む能力はすでにチーム屈指。スーパーサブとしての地位はすでに確立しているよう。次は先発奪取のため、個人だけではなく、周りとの関係性で自らを生かし、チームを生かすプレーヤーになれるかですかね。
- FW 9 レアンドロ ペレイラ ４・５ 55分イン 数的不利でサポートもない中、体を張ろうという意識は去年よりは見えたような。。。パトが出場停止のダービーで期待。
- DF 5 三浦 弦太 採点なし 73分イン
- MF 17 奥野 耕平 採点なし 73分イン
- MF 14 福田 湧矢 採点なし 82分イン
片野坂知宏監督 ４・５ カタノサッカーの一端は見えた試合でした。可変システムから、前にいい形で渡す形がもう少し見たかったのはありますが、退場もメンバーの過不足もあった中で、試合を崩さなかったことは評価できるのでは。次に期待します！！
【パトリックの退場を考察】
最後に、この試合のハイライトというべき問題のシーンも考えてみたいと思います
鈴木優磨はうぜえ。
そいつは間違いありません。
だってパトの太もも、つかんでるもん。
でも・・・でも・・・
そのあとパトが腕を振り回したのは、事実なんです。
確かに胸当たりにかすっただけのように見えますし、そんな転げまわるようなダメージはないはず。
それでも、確かにパトの中に、報復の炎が一瞬燃え上がったように思います。
気合を入れて臨んだ開幕戦。しかしなかなかボールに触れず、リードを奪われる展開。
その前から、パトが少しイラついているようなそぶりは見えました。
そこを見逃さないのが、鹿島イズムであり、その色が濃い鈴木優磨でした。
悔しいし、VARの運用には納得いかない部分もありますが、退場は致し方なし。
これが僕の意見です。
ただ、、、
現代サッカーの中で、マリーシアを弄する選手が、本当の意味で勝ち残れるとは思えません。
あふれんばかりの才能に恵まれながら、世界の頂点まで届きそうにないネイマールしかり。
ガンバは片野坂監督の持つ誠実さ、攻撃的な姿勢などが、チームカラーとして根付いていってくれれば、応援する我々としては嬉しい限りです。
最後にパトには「負けるな！ こんなことで、あなたに対する信頼や思いは揺るいだりしないよ！！」
という言葉を送りたいと思います。
【あとがき】
最後まで読んでいただき、ありがとうございました！
フォーマットの変更により、まだ読みにくい部分などもあるかと思います。
もし改善ポイントなどご意見がありましたら、教えていただけると嬉しいです！！
ガンバについて、どこまでも深く、愛と毒を持って考えていく場所にしていきたいと思います！！
ちなみに次戦大阪ダービーは、スカパーにて放送されます！！
スタジアムに行けない方々は、無料期間もありますので是非ご検討ください！！
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