余韻がまだ残りまくりの月曜日ですが・・・
こういう試合を見たくて、ガンバサポをやっていると言っても過言ではありません。
内容的には素晴らしい前半を経て、相手に圧倒された後半。
それでも逆転は許さず耐えしのぎ、アディショナルタイムにあんなドラマが。
11か月ぶりに先発した藤春が、あの時間に走ってプレスにいったこと奪ったCKから決勝点とは。。。
余韻ありまくりなのですが、ここはただ喜ぶだけの場所ではなく、現状の課題を分析するためのもの。
顔はにやけっぱなしですが、心は鬼にして試合を振り返ってみます。
石毛の左WG起用の妙
黒川が出場停止の左SBには藤春、左WGには石毛が先発起用されました。
公開練習によると、福田の姿がなかった(また負傷なんでしょうか・・・)とのことでしたので、左WGは食野か石毛の選択で、石毛になったのかと。
理由としては、家長を起点とする川崎の右サイド攻撃に対応するためには、食野より広い視野でカバーもできる石毛が適任、と判断したのではと思います。
立ち上がりはがっつり川崎にペースを握られますが、ガンバは山本悠樹が前に出た4-4-2のプレスで川崎のCB&GKにプレッシャーをかけ、ボール回収が増えていきました。
そんな中で前半13分、高尾から斜めに差し込んだ縦パスをアラーノがスルーし、ジェバリとのワンツーで右サイドを突破。
グラウンダーのクロスはジェバリにぴたりでしたが、空振り。
しかしファーでフリーとなっていた石毛が決めて先制しました。
ここで大きかったのは、山本がゴール前まで走り込んだことで相手DFを引きつけ、ファーの石毛がフリーになったところ。
ファーストタッチは怪しかった石毛ですが、そのは持ち前のキック精度でフォローし、見事な先制点となりました。
しかし前半27分、中盤からネタの背中に入り込んだ脇坂の動きを誰も捕まえきれず、同点に。
これはネタと福岡がしっかりとコミュニケーションを取るべきだったかと。
それでも30分には石毛が倒されて得たPKをジェバリが決めて勝ち越し。
41分にもジェバリとアラーノのプレスで相手CBのミスを誘い、アラーノが巧みに決めて3点目。
これは勝ったな・・・
ハーフタイムにそう浮かれていたのは、僕だけではなかったはずです・・・
しかし後半は川崎が猛攻。
ハーフタイムにはマルシーニョ、58分にはシミッチ、63分にはダミアンと外国人選手を次々と代え、瀬川、瀬古、山田と機動力の高い3人が入ったことで、ガンバのDFラインも常にプレッシャーを受け続ける状況に。
その中で前半途中から優位になっていたセカンドボール争いでも後手を踏み、川崎に流れを奪われて2点を奪われました。
問題は、川崎ペースとなった間に、ガンバはまったく交代策を打たなかったこと。
ジェバリやアラーノ、石毛の運動量に陰りがみられる中で策を打てなかったことで、前線からのフィルターが機能せずに簡単におしこまれ、川崎の流れを止めることができませんでした。
これは試合後、ポヤトス監督も自身の責任を認めています。
素直に言いたいと思うのですが、まず運があってすごく良かったなと思っています。正直、(追いつかれるまでの時間帯で)リアクションを早く示さないといけなかったなと自分自身思っていました。ただ、フロンターレさんがあの時間はすごく交代を繰り返した中で、そのままコントロールをしに行くか、それとも良い守備をするのか、どちらのバランスをとりにいこうかというところを悩んでいる中で2失点をしてしまい、同点になりました。本当に自分の責任かなと思っています。
同点後に宇佐美、武蔵、食野の3枚替えを敢行しましたが、正直判断が遅かった、と言わざるを得ません。
流れは変わらず、その後も何度もピンチがありましたが、守備陣が体を張って何とか勝ち越しだけは許しませんでした。
もう引き分けで御の字やな…
と思っていた後半AT。
東口のゴールキックから中盤でのこぼれ球を拾ったのは藤春。
すぐに食野にパスを送り、食野が武蔵へのスルーパスを狙いましたが、これが通らず。
しかし藤春は下がることなく、川崎CB高野にプレッシャーをかけてミスを誘発しました。
これを拾った食野のシュートからCKに。
これがダワンの決勝点へとつながり、〝等々力の打ち合い合戦〟に終止符を打ちました。
採点&寸評
2023 J1リーグ第22節 アウェー・川崎フロンターレ戦(8月7日) | |||||
名前 | 先発 | サブ | 採点 | 寸評 | |
GK | 東口順昭 | 〇 | 5.5 | 3失点の間にもらしい好セーブは多数ですが、もやはこれぐらいでは驚かず。キックはすべからく短かった印象。 | |
石川慧 | △ | ||||
谷晃生 | |||||
DF | 福岡将太 | 〇 | 5.5 | ダミアンのパワー、マルシーニョのスピードに手を焼いたが必死に対応。前半は効果的なパスも多発もゴール前の連携不足も露呈。 | |
半田陸 | |||||
藤春廣輝 | 〇 | 5.5 | マルシーニョのカウンターを封じ、家長にも好対応と及第点。終盤は山根に裏取られるなど危ない場面もありましたが、ATの爆走は胸熱。 | ||
三浦弦太 | 〇 | 5.5 | 守備は体張った対応目立つも、攻撃面での工夫ないロングパスは何とかならないものか・・・ | ||
高尾瑠 | 〇 | 6 | マルシーニョのスピードを殺す対応はほぼ完璧。2失点目はマーク捕まえきれずも、中野が来てもポジションは譲らぬという気迫感じました。 | ||
佐藤瑶大 | |||||
権敬源 | |||||
黒川圭介 | |||||
柳沢亘 | △ | ― | 時間短く採点なし | ||
江川湧清 | |||||
倉田秋 | |||||
福田湧矢 | |||||
ネタ・ラヴィ | 〇 | 5 | ぽっかりとマーク外した1失点目、スローインから隙みせた2失点面と守備で穴に。攻撃面ではさすがのプレーもありましたが反省求む。 | ||
塚元大 | |||||
ダワン | 〇 | 7 | 値千金の決勝ヘッド!!パスワークでは違い出せませんが、守備で貢献しながらリーグ6点目はすごすぎ。この夏に契約延長を!! | ||
杉山直宏 | |||||
山本悠樹 | 〇 | 6.5 | 好プレスで守備のスイッチを入れ、前半は抜群。後半は存在感が消えましたが、最後にCKで最高のボールを供給。 | ||
中村仁郎 | |||||
アラーノ | 〇 | 6.5 | CKを裏街道で破るオシャなゴールはさすが。1点目のアシスト含め、やはり前線の欠かせないキーマン。 | ||
石毛秀樹 | 〇 | 6.5 | 1点目はトラップミスと見せかけ、ニアをぶち抜く技ありゴール。PK奪取も含め、抜群の働きぶりでした。 | ||
FW | 宇佐美貴史 | △ | 時間短く採点なし。 | ||
食野亮太郎 | △ | 時間短く採点なし。 | |||
鈴木武蔵 | △ | 時間短く採点なし。 | |||
ジェバリ | 〇 | 6 | 前線で起点となりつつ、PKできっちり1得点。前からの守備もサボらぬ中で運動量が落ちるのが早かったですが、致し方なしかと。 | ||
山見大登 | |||||
監督 | ダニ・ポヤトス | 5 | 交代遅すぎの感に2失点。藤春起用や石毛の左WG抜てきなど当たりましたが、選手に助けられた試合でした。 |
あとがき
と、まあ今日は劇的勝利もかかわらず、ねちねちとポヤ将の交代の遅れをディスる内容になってしまいました。
ジェバリやアラーノは結果を出しているため、出来るだけ長くプレーさせたいという意図もわからないわけではありません。
それは武蔵らがまだ十分な信頼をつかめていない、という裏返しでもあります。
ここからさらにチームが浮上するには、まだ44歳と若いポヤトス監督の成長も含め、サブに甘んじている選手達が自身の役割を見つけることも必要になるはず。
またこの夜の藤春のプレーは、サブの選手達に火をつけたことも間違いないでしょう。そしてサポーターの心にも。
勝って課題を見つけられることを幸せに思いつつ、今回のレビューを締めたいと思います。
そしていよいよ欧州サッカーの2023-24シーズンも始まりました。
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