【忖度なき採点＆寸評】忖度はしまへん。ただ、苦しむ者に打ち付ける鞭は持ってまへん。２０２２年７月９日　川崎４―０Ｇ大阪＠等々力

前書き　悪夢のような４５分

ひどい夜でした。

戦術云々を書くような試合なのか、という内容でした。

きょうは採点と分析を一つにしようと思います。

ただ、ひどい夜でした。

布陣＆狙い

過密日程のため、ターンオーバーも含めての先発変更でしょう。

キックオフ時はＪ１初先発の南野と倉田の２トップで、前への圧力を。

山見と小野瀬の位置を入れ替えたのは、家長対策だったのでは、と思います。

山見では歯が立たないだろうと。

倉田のファーストシュートまでが、唯一楽しめた時間でした。

前半６分。左サイドを破られて失点。

裏を取られた福岡、そしてダミアンのマークにつけなかった昌子。

マルシーニョのアウトサイドでのクロスは、僕でも他の試合で見たことがありました。

昌子はそのタイミングで、ダミアンより下がるべきでした。

ただ純粋に間に合わなかった、というより、マルシーニョが１対１を仕掛けてくる、と先読みしたように見えました。

ワンテンポ速いクロスに、ダミアンへのマークは間に合わず、あっさりと先制を許しました。

奥野の退場に見る東口のミス

そしてその１分後。

先制した川崎が、ものすごい勢いで前からのプレスをかけてきたところで、ミスが出ました。

プレスを受けた東口は、大きく蹴るのではなく、真ん中の奥野へ。

このパスがわずかにずれたこと、さらに奥野の準備不足もあったと思います。

トラップが長くなり、相手ボールになりそうになった時に、奥野のスライディングが脇坂の膝へ。

ＶＡＲの末、レッドカード。

足を高く上げたのは、奥野のミス。

ただ、あの場所で取られたら決定的な２点目が奪われる、という判断の中でのプレーだったはず。

ファウルは致し方なし。足を上げたことがミス。

ただサッカーをやっていた人ならわかると思いますが、スライディングに行ったときに自分の体の先端まですべてコントロールするのは、本当に難しいこと。

これまで奥野のミス（主にパスやボールコントロールのずれ）を強く非難してきましたが、このプレーに関しては、必死だったが故のプレーだと思っています。

そしてだれより、奥野がその痛みは感じていました。

そういう意味で、ＳＮＳに散見されるような批判（もういらん、とか）はしません。

４－３－２での地獄絵図

２失点目は完全に個人の技量で、マルシーニョに奪われると、チームは４－４－１から４－３－２に変更。

ウイング、インサイドハーフ、サイドバックでつくる三角形を、サイドバックと真ん中から長い距離を走って出る小野瀬、倉田という存在だけでは、なかなか守るのは厳しく。

斉藤のスライドも、これだけ距離があれば間に合いません。

特に左サイドはやりたい放題で、その形から脇坂に３点目を奪われました。

そして家長のスーペルゴラッソ。

これで２トップをあきらめ、パトを１トップに置いた４－４－１で守備的に戦い、何とかこれ以上の失点をしのいだ、という試合でした。

採点＆寸評

GK 1 東口　順昭　５・０

後半の神セーブ連発はさすがでしたけど・・・

先制された直後、絶対に２点目だけは取られてはいけない時間帯にリスキーなパスを選び、奥野の退場につながったことは痛恨の極みです。

DF 2 福岡　将太　４・０

46分アウト。

センターバックとしては、決して遅くはないのでしょうが、サイドバックとして快速ウインガーと対峙すると、やはりスピードは物足りず。

DF 3 昌子　源　４・０

先制点を与えたマークの遅れは、試合勘のなさから来たものだったのでしょうか。

後半、ラインを下げた中での守備はさすが、とも感じましたが・・・

試合後の涙は、自身が犯したミスの大きさを感じていたからかもしれません。

DF 4 藤春　廣輝　４・５

家長の対応にいっぱいいっぱいで、それ以上の余裕はなし。

フル出場する体力も厳しそうに見えましたが、何とか持たせました。

DF 5 三浦　弦太　４・５

個人としては、２点目をアシストしたダミアンに、もう少し強く行けていれば、とは感じました。

ただ、無力でした。

MF 8 小野瀬　康介　４・５

74分アウト。

ただ守備に奔走させられたのみ。

セットプレー時に近くでやられるシーンは気になります。

MF 10 倉田　秋　４・５

74分アウト。

ただ守備に奔走させられたのみ。

ただ交代後も、ベンチ脇でともに戦っている姿は印象的でした。

MF 15 齊藤　未月　４・５

ただ守備に奔走させられたのみ。

魂は感じましたが、プレスの的となってのミスも多く、ロストを連発しました。

MF 17 奥野　耕平　３・５

あの時間での退場はチームにとって最悪。

ただ・・・

あの時間帯に２点目を失ってしまっては、チームとして勝ち筋がなくなる、という判断でファウルしたことについては同情の余地はあります。

リバウンドメンタリティーを期待。

FW 37 山見　大登　４・０

32分アウト。

個人的には、まったくプレーに強度も魂も感じませんでした。

２点を失い、次の試合に向けて温存するつもり？と思うぐらいに。

守備で味方を助けるプレーも少なく、残念過ぎる内容でした。

１番手での交代を、次の試合があるから、とは思ってほしくありません。

FW 42 南野　遥海　４・５

祝・Ｊ１デビュー。

と言えるような内容ではなかったのですが・・・

強度もスピードもまだまだ。ボールコントロールのレベルも低く。

ただ体のぶつけ合いを恐れない気迫は感じました。

交代出場

FW 18 パトリック　５・０

32分イン。

相変わらずハイボールは無双。

ただ、次がつながらず。

周囲とつながれないのは痛いです。

DF 13 髙尾　瑠　５・０

46分イン。

大きな破綻は生まず。

MF 23 ダワン　５・０

55分イン。

守備に奔走したのみ。

MF 48 石毛　秀樹　―

74分イン。

時間短く採点なし。

DF 24 黒川　圭介　―

74分イン。

時間短く採点なし。

片野坂知宏監督　４・０

２失点後の２トップは、無理があったように感じました。

中盤の３枚を疲弊させただけで失点も重ねることに。

チームがバラバラになっていたように見えた責任は、あなたにあると感じます。

ただ、１０人の戦いではこういうこともあります。

次、いかにチームを前に向かせられるかが勝負です。