前書き…ただうれしやゴールの味は
4試合ぶり、351分ぶりだそうです、
ギョングォンのゴールは。
10人になった神戸のゴールを割れず、後半36分まで。
ああ、もうあかん。
心のどこかで、そう思っていた自分もいました。
イニエスタの神スルーパスが出たときは、縮みあがりました。
今日だけは、引き分けもアカン。。。
そんなプレッシャーを見ている方も感じていただけに、選手もえぐい圧だったのでは。
きょうのサッカーの神様は、えぐいぐらいお金を使んでコストパフォーマンス最悪の日本版銀河系軍団ではなく、ガンバに微笑んでくれました。
先発布陣…ミラーゲームに見えた両者の違い
では布陣、戦術で神戸戦を振り返ってみましょう。
両者とも4-4-2がベースに。
攻撃時は互いにダブルボランチのひとりが下りて、両SBが上がって3-6-1に近い布陣で前進を狙い、そこに対して守備側は2トップの追い回しから、SHの一人も当てて3対3ではめていく、という構図。戦術の狙いとしては、似た形があったように思います。
両者の差は、攻撃時にトップ下と化す仁郎と大迫のキャラクターの差と、そこへの届け方の差でした。
互いにDFラインからのビルドアップはやや不安定。
ガンバは仁郎が自由に下がりながらボールを引き出し、少しずつ前進。
神戸は大迫ができるだけトップ下の位置で我慢し、昌子のマークも受けながらも高い位置で起点に。
お互いのトップ下は持ち味を出していましたが、今日は両SB&SHの出来に大きな差があったように思います。
組み立てでミスが頻出した神戸の酒井&初瀬に対し、ガンバは黒川&柳澤の出来が良く。
特に前半、黒川が恐れを知らぬ前進でボールを運び、時にはひとりをかわして突き進むことで、かなり局面を変えていたなと。
小野瀬、福田も守備でいい引っかけを何度も繰り返し、ショートカウンターの起点に。
その中で神戸は中盤でミスも出て、その隙をついた仁郎がバー直撃のシュートを放つなど、リズムをつかんでいきました。
福田の脱臼は残念ですが、試合の序盤は「今日はいいのでは…」と思わせてくれるスタートでした。
菊池の退場はただの幸運か、それとも
そして前半31分。
この試合のターニングポイントが。
神戸のゴールキックを、中盤でダワンがヘディング。
これを神戸DF大崎がはじき返すと、ボールはもう一度ダワンの元へ。
これを再びヘディングで、今度は強く。
DFラインの裏まではじき返します。
ヨーイドンで走り出したのが、パトリックと菊池。
菊池の方がボールに近い位置から走り出したのですが、ここで諦めないのがパトリック。
スタートでは出遅れたものの、菊池がGKが出てくると思ったのか、ややスピードを緩めた瞬間にうっちゃり前に出ます。
ここでたまらず菊池がスライディング。足がかかってパトは転倒し、VARチェックの末にレッドカード。
まだJリーグ屈指のストロングヘッダーであることがばれ切っていないダワンと、レアンドロには絶対できないやや不利な位置からでもあきらめないパトの姿勢が呼び込んだ退場劇でした。
数的有利の中で・・・最高の攻撃パターン練習に!!
退場者を出した神戸は、前の人数を削って4-4-1に。
後半からは5-3-1に代え、後方を固めてきました。
さらにイニエスタを投入したことで、中盤より前のプレスは放棄。
ガンバは問題を抱えていたビルドアップに苦しむことなく、相手陣内から5-3のブロックをどう崩すか、という課題に真っ向から向き合うことができました。
ここでよく見られたのが、下の2パターン。
大外のSBを起点に、サイドハーフが走った位置でパスコースを決めるというカタノサッカーぽい崩しでした。
【パターン1】山見の動きに小林がついてこない、または遅れて対応するならば、柳澤からハーフスペースの奥を取った山見に流し込むパス。そこからクロス。またはボランチとSBが再び絡んで、ボックス内に侵入する。
【パターン2】山見の動きに小林が対応して動けば、柳澤からのパスコースがあく。
そこに斜めのクサビを入れ、そのままボックス内で勝負、または3人目の動きで山見を使う。
スムーズに成功した形は2、3回でしたが、これを公式戦の中で練習できたのは最高の環境でした。
得点の~香り漂う~CK
加えて、仁郎のCKがかなり高い確率で中に合っていたことも見逃せません。
ニアの奥野がすらしてネットを揺らした前半のゴールは、何度見返してもどこにファウルがあったのか不明。
しかしターゲットにダワン、パト、ギョングォン、昌子、交代後はそこにぺアンドロ・ペレイラも加わるメンツは迫力十分でした。
しかし相手は10人かつ最下位・・・次の課題は
ほっとしたのは事実なのですが、やはり相手の低調ぶりに助けられたのも事実。
どれだけいい選手がいても、かみ合わないときはかみ合わない、というのはガンバでも何度も起こっている現象ですし。
それにしても、かみ合わな過ぎのような気もしますが・・・
神戸は菊池退場後、前からのプレスがほぼなかったことで、相手陣内までは簡単に運べました。
そうなると、魅力的な攻撃を展開できるということは、やはりどうやって相手陣内まで運ぶか、というビルドアップが課題なのかな、と改めて突きつけられた部分も。
CBに昌子&ギョングォン、アンカーに奥野、という形の評価は難しいところ。
途中から出てきた斉藤のプレーも、決して悪いようには見えませんでした。
レギュラー争いの活性化は嬉しいところですが、早く『これがベストメンバーや』という形ができないと、厳しいのも事実かと。。。
ただやっと無得点地獄から抜け出しただけに、次のステップに進んでほしいところです!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
採点&寸評もよろしくお願いいたします!!
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