前書き
開幕2戦目にして、早くも謝罪から入らせていただきます。
倉田秋様、本当に申し訳ありませんでした。
先発を見た時点で、あくまであなたはダービーで足りなかった強度をチームに加える存在である、と考えました。
もっと言えば、名和田に代えて36歳のあなたが先発したという事実を、チームの後退ではないか、とすら考えました。
しかしあなたはやってくれました。
ここに、心からのお詫びと、賛辞を送らせていただきます。
控えめに言って最高やわ、あんた。
戦評

もはや思い出したくもないダービーからの変更は4人。
トップ下の名和田に代えジェバリ、さらに両サイドハーフは左が奥抜(ベンチ外に)に代え倉田、右は山下に代え岸本。ボランチには鈴木徳に代えて美籐。
デュエルの部分で後手を踏んだダービーを踏まえ、フィジカル重視型、というメンバー構成と言えたかもしれません。
さらに宇佐美、ジェバリの前線2枚ではハイプレスは不可能、という判断だったのか、ミドルゾーンからしっかり構える昨季に近い戦い方にシフトチェンジしました。
前半は福岡にボールを握られるシーンも多く、ブロックが自陣深くに下がってしまう時間帯も。
しかしその中で守るのは、昨季の十八番。
危ないシーンもありましたが、前半22分に生まれた1本目の決定機がゴールにつながりました。
左サイド黒川のクロスがジェバリに合い、シュートはヒットしなかったもののこぼれ球に倉田がダイビングヘッド。
劣勢の中で、先制に成功しました。
ここからは試合をコントロールしながら、相手が前がかりになればカウンター、という意識があったはず。
しかし前線にスピードや個の突破力のある選手が少ない今回の布陣では、どうしても難しい状況に。
ボールを持っても、なかなかゴール前でのチャンスにつながらないまま後半へ。
後半開始からは、やや受け身になりすぎた前半の反省からか、前への圧力がアップしました。
中央に陣取ることが多かったジェバリがサイドに流れて起点となり前進。
そして後半13分、CKの流れから押し込み、ネタのクロスを相手DFがクリアしたこぼれ球に倉田。
完璧なトラップ、そして右足での美しい放物線でした。
2点をリードしても、試合はまだ30分以上。
次々とフィジカル系の選手を入れ、シンプルなロングボールを増やしてきた福岡に対し、試合の主導権は握られてしまいました。
ここで発揮されたのが、去年培った耐える力。
4-4-2のコンパクトで強固なブロックをつくり、前線の電池交換も行いながら、時計を進めていきました。
しかし同42分、GK一森がクロスをクリアしたボールを、福岡MF見木に決められてしまいます。
嫌な展開。
ここでポヤトスは、江川、佐々木とCBふたりを投入して5バックに。
それでもウェリントンの高さなどを完全にはね返すことはできませんでしたが、堪え忍んで今季初の勝ち点3をもぎ取りました。
採点&寸評
GK 22 一森 純【5・5】 反応速度の速さで何度も枠内シュートをセーブ。ただ失点シーンの判断は、意見が分かれるところでしょうか。後ろにフリーのDFもいただけに、もう少し落ち着いていれば、飛び出さずに味方に任せる、という判断ができた気も。
DF 3 半田 陸【5・5】前半は福岡MF藤本に完全に後手を踏んだ印象でした。後半は相手にいい形でボールが入らなかったこともあり、大きなピンチにはつながりませんでしたが。彼の能力は、こんなもんではないはずです。
DF 15 岸本 武流 89’【5・5】DF表示でしたが右サイドハーフでプレー。攻撃面での精度や推進力は物足りませんでしたが、守備ではファウルもいとわず危ない場面を消してくれました。及第点、といったところでしょうか。
FW 7 宇佐美 貴史 89’【5・5】とにかくスペースに向かって走ってくれるキャラの選手が前線に減り、やや前を向いたプレーは少なかった印象。そんな時には使われる楽しみも思い出して欲しいところですが、守備もがんばらないと、という気持ちで頭がいっぱいに見えました。
FW 11 イッサム ジェバリ 62’【5・5】 決して空中戦や肉弾戦が得意なわけではないでしょうが、この戦い方で必要な要素を必死に出し、倉田の先制点もアシストする形に。ただストライカーとしての怖さがあまり出なかったので、本人も不完全燃焼では。
【途中交代】
DF 24 江川 湧清 89’【―】時間短く採点なし。
DF 67 佐々木 翔悟 89’【―】時間短く採点なし。
MF 16 鈴木 徳真 72’【5・5】 ネタの足が鈍ってきた時間帯に投入。相手のフィジカルサッカーへの対応には苦労しましたが、仕事はまっとうしたかと。
あとがき
決して内容的には褒められた試合ではありませんでした。
それでもダービーでの大敗から立ち直り、クラブを象徴する存在のひとりが結果を出し、粘り強く勝ち点3をつかんだ点はすばらしい。
そんな気分に冷や水をぶっかけたのが、山田康太。
昨季までの起用法を見れば、けががないのならベンチにも入らないのは不自然極まりない、と思っていましたが・・・
詳細は明らかになってはいませんが、何をしでかしたかの噂は、僕も知り合いから聞きました。ここで書けるようなことではないですが、もうサッカー界では回っているようです。
ガンバのユニホームで再びプレーする可能性は、限りなく低いのでは、という見解を持っております。
チームとしては、若手も台頭していい流れをつかめそうな気配もあるだけに、さっさと振り払って前に向かいたいですね。
最後にもう一度、倉田秋。あなたに10番を託して本当によかった。
ありがとう。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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